しがない人生

四季の移ろいを背景にして、 主人公の情感が、匂うような小説をupしていきます。

『邂逅の森』を読んで

熊谷達也の『邂逅の森』(文春文庫)。
最近読んだ中で、強く印象に残った作品である。
第17回山本周五郎賞、第131直木賞を受賞しているのだそうだ。
受賞作だから、読もうと思ったわけではない。
マタギの生活に興味があって、読み始めた。

人を寄せ付けぬ奥山を舞台に、マタギと熊とが凄絶な戦いを演じる。
貧しい村で必死に生きる人々。有力者の娘との悲恋。そして、過酷な鉱山の仕事。

雪、雪崩、雨、風。それぞれの感触を、確かに感じる。

東北弁の会話が、読者を、大正時代の山里へと、いつのまにか誘(いざな)っている。

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